


昨晩USDAから発表された穀物需給報告によると、2015/16年米国コーンの需給報告は前月通りで据え置きとなりました。
2016/17年米国コーンは、前月下方修正されたイールド、生産高が予想外に上方修正され、期末在庫は前月から8300万Buの上方修正の24.03億Buとし、ロイター予想平均23.0億Buを上回りました。生産高見通しは前月から1億6900万Buの上方修正の152.26億Buと、ロイター予想平均150.41億Buを上回りました。ミネソタ、ネブラスカなどのイールドが引き上げられ、史上最高の豊作は決定的です。
需要面ではエタノールが前月から2500万Bu引き上げ、食品、種子、工業用が8500万Bu引き上げられましたが、輸出需要は据え置きとなりました
2015/16年度世界需給は、世界コーン生産高がアルゼンチン+100万トン(2800→2900万トン)の引き上げを受けて9.5988億トンと+74万トンの上方修正となりました。2015/16年世界コーン期末在庫は、前月からやや引き下げの2.0939億トンとしました。
新穀の2016/17年世界コーン生産高は、米国+427万トン(38247→38674万トン)、ロシア+50万トン(1400→1450万トン)、ウクライナ+100万トン(2600→2700万トン)と引き上げられ、世界全体では10億3053万トンと前月から483万トンの上方修正となりました。2016/17年世界期末在庫は、2.1819億トンと前月から138万の上方修正、ロイター予想平均(2.1694億トン)をやや上回りました。
2016/17年輸出高見通しは、ロシア、ウクライナがやや上方修正、米国、南米は据え置き、2015/16年輸出高は、アルゼンチンがやや上方修正となりました。
米国コーンは、生産高、期末在庫ともやや下方修正が予想されていましたが、新穀の米国コーンは、イールド、生産高とも上方修正され、期末在庫はロイター予想平均23億Buを1億Bu上回り、弱材料。史上最高水準の生産量が今後市場に出回り、需給はだぶつくことになりそうです。豊作は織り込んでいるものの予想以上の大豊作で昨晩のシカゴ市場は、需給報告後は、売り一色となりました。
現状の生育ステージは、収穫末期で11/6現在86%終了しています。感謝祭に向けてハーベストプレッシャーが高まり、弱もみ合いが続きそうです。
東京コーン先限は、ここ3ヶ月18900-20100円の弱持ち合いが続いています。基本的には深追いはせず、20160円にストップをおいて戻り売り、19000円前半は買い戻し、売り主体の小救いスタンスがベターでしょう。
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